「KVOリゾート2019」大会レポート!

2019年9月29日(日)、”eスポーツとリゾートイベントの融合”というコンセプトをもとに、国内最大級のeスポーツ大会「KVOリゾート2019」が沖縄県那覇市にあるロワジールホテル那覇にて開催された。

県内外の他、海外からも多くの参加者が集まり、6つの人気格闘ゲームで試合が行われた。当日は晴天に恵まれ30℃を超える夏日であったが、その暑さにも負けない熱気と興奮で会場内は包まれていた。

そんな大盛況だった「KVOリゾート2019」大会の様子をお届け。


会場内には6つのゲームタイトル

沖縄で初開催となる今大会では、多くのプロゲーマーや強者の一般参加者が参戦し、

  • BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE
  • THE KING OF FIGHTERS XIV
  • 鉄拳7
  • SAMURAI SPIRITS
  • GUILTY GEAR Xrd Rev2
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ SP

以上、6つのゲームタイトルで試合が行われた。

午前9時の開場とともに続々と参加者が会場入りし、各ゲームタイトルのブースでは大会開始前からすでに白熱した対戦が繰り広げられていたのが印象的であった。

大会主催者である沖縄在住のプロゲーマー「KYAMEI」選手によって開会が宣言されると、会場内は大きな歓声と拍手で包まれ、それと同時に各ゲームタイトルごとに設置されたブース内で一斉に熱戦の火蓋が切って落とされた。

予選は午前11時頃から始まり、13時から始まる決勝ラウンドに向けて約2時間もの間、それぞれのプレイヤーはアスリートのような真剣な眼差しを見せつつ、周囲のギャラリーも画面上で繰り広げられる熱い攻防に大きな歓声が挙がっていた。


国内外から多くのプレイヤーが集結

今大会は沖縄県内の参加者の他、県外や海外からも多くのプレイヤーが沖縄の地を訪れ、その数はおよそ400人。中には学生や若い女性の姿も多く見ることができ、性別・年齢・国籍を問わず幅広い参加者たちの姿が会場内では見られた。

沖縄県外から来た参加者は、美ら海水族館や首里城へ観光に行き、夜は国際通りで泡盛を楽しんだ。という声も多く、大会への参加に加えて沖縄ならではの魅力を存分に楽しんでいる様であった。

大会前日には、クルージングやビーチパーティーといった前夜祭が開催され、沖縄という立地を活かしたリゾート感溢れる演出が行われていた。海外から参戦したという外国人プレイヤーは家族を連れてやってきたというプレイヤーもいたりして、老若男女問わず大盛り上がりであった。


メイン会場の外でも様々ブースが設置

また、メイン会場の外には県内で店を構えるボードゲームのお店がブースを出店をしていたり、他にも人狼ゲームのブースや、琉球大学と沖縄国際大学の学生サークルによるオリジナルゲームのブースなども見ることができた。

オフラインのゲームならではの特性を活かした様々な交流が生まれ、性別・年齢・国籍問わずたくさんの参加者たちがブースを訪れて新たなコミュニティを形成していた。

また、会場内にはTシャツやかりゆしウェアが置かれた物販ブースの他、ドリンクや食事が販売されている飲食ブースもあり、プレイヤーにとってはゲームに集中できる、まさに至れり尽くせりの環境が整っていた。オリオンビールやポークたまごおにぎりなど、メニューにも沖縄を感じることのできるラインナップになっており、場内が映される大画面モニターが設置された休憩室コーナーでは沖縄飯を楽しんでいる人の様子が多く見ることができた。


大白熱の決勝ラウンド

午後になると、それぞれの予選を勝ち抜いた強者たちによる決勝ラウンドがスタート。メイン会場の大型モニターに試合の様子が映し出され、プレイヤーは壇上にある配信台の上で熱い試合を繰り広げる。

最初にスタートしたのは「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」。優勝者はなんと大会主催者でもある「KYAMEI」選手。世界チャンピオンという肩書きに恥じない卓越した技術と、沖縄在住というホームの大声援を背に見事優勝に輝いた。

次にスタートしたのは「THE KING OF FIGHTERS XIV」。前回大会のチャンピオンである「SANWA/M’」選手が見事大会二連覇を達成。ずっと目標にしていたという今大会の優勝を喜んでいたのが印象的であった。

3つ目にスタートしたのは「鉄拳7」。同じ関東勢同士の決勝ということもあり、お互いの戦い方を熟知した中での戦いに。アマチュアの「B-KUN」選手があと一歩のところまで追い詰めるも、プロゲーマー意地を見せた「PEKOS」選手に軍配が上がった。

早くも決勝ラウンドは折り返し。続いてスタートしたのは「SAMURAI SPIRITS」。こちらも同じ関東勢同士の決勝で、沖縄に来てからほぼ行動を共に過ごしていたという「BON」選手と「SANWAラギア」選手の決勝カードに。結果は「SANWAラギア」選手が勝ち、KVOでは初優勝に輝いた。

5つ目は「GUILTY GEAR Xrd Rev2」が行われた。こちらは逆転に次ぐ逆転が相次ぎ、試合はフルセットまでもつれる展開に。そんな接戦を制したのは大会初優勝を飾った「かるんー」選手。優勝のスピーチでは緊張した面持ちで勝利の喜びを語っていたのが印象的であった。

そして、今大会最後のプログラムとなる「大乱闘スマッシュブラザーズ SP」の決勝ラウンドが満を持してスタート。会場内すべての視線がモニターに注がれ、技を繰り出す度に会場内は地鳴りのような大きな歓声が挙がっていた。終日大きな歓声と人だかりができており、改めてその人気の高さが伺えた「大乱闘スマッシュブラザーズ SP」を制したのは「OCEAN」選手。今回の6つのゲームタイトルの中で最多である、124名の参加者の頂点に見事立ったのであった。


大盛況で幕を閉じた「KVOリゾート2019」

興奮冷めやらぬまま幕を閉じた今回の「KVOリゾート2019」は、約400人もの参加者を動員し、まさに大盛況の1日であった。閉会式では2020年GWに大阪での開催も発表され、開催するゲームタイトルの第一弾も発表となった。

試合の勝ち負けに一喜一憂し、勝者の笑顔と敗者の悔しそうな表情が入り乱れ、観客の大きな歓声と拍手で包まれるその雰囲気はまさに”スポーツ”であり、”アスリート”の表情であった。ときに、まっすぐにモニターを見つめるその眼差しは、まるで少年に戻ったかのような目でゲームを楽しむ姿も垣間見ることができた。

また、沖縄という立地を活かした”eスポーツとリゾートイベントの融合”という点でも、今大会の開催は非常に意味のあるものだったのではないだろうか。多くの参加者は「沖縄という場所を楽しむことができた」という声を聞くことができ、次回大会の開催も非常に待ち遠しく思えることができた。

こうして閉幕した「KVOリゾート2019」。沖縄での次回大会の可能性も感じつつ、eスポーツ界の明るい未来がはっきりと見えた1日でもあった。


文:藤森 大輔 / 写真:平良 樹

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP